米国政府がイーロン・マスク氏が所有するSNS「X」(旧Twitter)に関する捜査について、フランスからの協力要請を拒否したことが明らかになった。複数のメディアが報じている。
フランス当局がXに対して実施していた調査に米国の協力を求めていたとみられるが、米国側がこれに応じない方針を示したという。具体的な調査内容や拒否の理由については、現時点で詳細が明かされていない。ただし、国際的な企業規制をめぐる米欧間の立場の相違が背景にあると考えられる。
Xは過去数年間、世界各地の当局から内容削除やユーザーデータの取り扱いに関する指摘を受けている。特にEU圏では、デジタルサービス法(DSA)に基づく規制が厳しく、フランスを含む複数国が同プラットフォームに対して法的措置を講じてきた。今回の捜査も、プラットフォームの規制遵守状況や違法コンテンツの削除対応などについてのものである可能性があるとみられている。
米国がフランスの要請を拒否した背景には、言論の自由に対する米国的価値観とEU的な規制主義の相違が存在するとの指摘がある。マスク氏は自由な言論空間の実現を掲げてXの運営方針を決めてきており、米国政府もこの立場を支持している可能性が高い。一方、フランスを含むEU各国は、プラットフォーム企業による言論空間の管理に対して、より厳格な法的枠組みを求めている。
この対立は、グローバルなSNS企業の規制をめぐる国際的な課題を浮き彫りにしている。今後、米国とフランスを含むEU諸国の間で、デジタルプラットフォーム規制に関する二国間あるいは多国間の協議が深まるとみられる。同時に、Xの運営方針がさらなる国際的な精査にさらされる可能性も指摘されている。